人は社会で生きる存在だということを私たちは大切に考えています。
私たちは病院という枠を超えて、地域生活を支える医療を行っています。
医療法人光愛会は創立以来、
開放医療と地域社会との連携を進めてきました。
患者様が地域でいきいきと生活できるように、医療面で直接バックアップするだけでなく、地域の診療所や作業所などとの協力関係を築き上げていきながら、これからも幅広い取り組みを進めていきます。
※1「駅前グループ」とは、光愛病院が患者を退院させアパートで生活できるよう支援する活動を積極的に展開していました。
こうした地域を基盤に、大阪では患者同士が交流する動きが広がっていきます。やがて光愛病院の医師らがアパートを借り上げ、公式に患者が集まり学び合う場が生まれました。
この名もなき集まりが、後の全国患者集会発足へとつながっていきます。
かつての精神病院は、「鍵の音」に象徴されるように権威主義的で閉鎖的な体制にありました。
病棟は高い壁と鉄格子で覆われ、患者は隔離・収容の対象とされ、そこに本来の医療はほとんど存在していませんでした。
社会復帰を支えるはずの病院が、むしろ病院や職員の都合によって成り立ち、営利追求を優先していたのです。
そうした現実に対して「これは本当に医療と言えるのか」という強い疑念を抱いたことが、光愛病院設立の大きな動機でした。
私は精神医学者としての立場ではなく、一人の精神科臨床医として、人と向き合う姿勢を大切にしてきました。
「医学の水準は研究論文の数ではなく、患者がどう扱われ、どのように治療されるかによって決まる」という信念を胸に、
患者を「病人」としてではなく、一人の人間として尊重することこそ医療の原点であると考えたのです。
そこで私たちは、鉄格子を取り払い、明るく開放的な療養環境を整えました。
力や機械的な方法に頼るのではなく、患者自身が自主性・社会性・責任感を取り戻すことを重視しました。
社会に復帰することを治療の目的とし、その歩みを支えることが、私たちの使命であると確信しています。
「光愛病院―その精神医療のあゆみ―」医療法人光愛会設立時理事長 貴島 千代彦の記載より抜粋
精神病院に長く根強いていた入院中心主義や閉鎖性を乗り越える過程で、病院自体も変化を遂げてきました。
医療従事者が力を合わせ、地域とのつながりを深めながら精神医療の内容を豊かにしていく。
その挑戦の積み重ねが光愛会の歴史であり、これからも揺るがない原点です。
医療法人光愛会
理事長 貴島 千代彦
地域活動支援センターⅠ型・相談支援
共同生活援助
訪問看護サービス
訪問看護サービス
訪問看護サービス
訪問看護サービス